7777四日目 〜苫小牧ー函館〜
船内放送で目が覚める。
対岸には北海道の暖かい明かりが灯っていた。
でも船外は寒い。震えながらみんなで仲良く海にお小水をする。
北海道は二度ほどいったことがあるのだが、
海からの侵入は初。
目に見える景色は雄大な北海道の一端にすぎないとわかっていても、
なにかもうすべて見ているような、
そんな大きな気持ちなる。
寒く暗い中、ミルク号もこれからの旅にむけて闘志を燃やしていただろう。
前を進む大型トラックに続いて、このフェリー唯一の軽トラックが北海道の地を踏んだ。
ついたところは苫小牧。
吹雪いている。
荷台のハラス君萎える。
深夜二時頃なのでどこもしまっているが、
買っておいたチェーンを巻き、
とりあえず苫小牧駅を目指す。
カラフルな椅子が設置されていた。黒ってあんまみんよね。団子ブラック。
かもめさんとフェリーが同サイズのユーモアな地図をたよりに左上の支笏湖を目指すことにした。
支笏湖まで20kmほど、
吹雪も収まり小ぶりの雪の中、
軽トラックは山道へと入っていく。
クリスマスライクな雪をかぶったもみの木に囲まれた山道は、
苫小牧の街明かりと絶妙にマッチし、とてもきれいだった。
チェーン巻いたら雪道の山道も余裕な誇らしいミルク号と記念撮影。
ほどなく支笏湖湖畔に到着。
夜明け前なので湖畔にいても湖が見えない。
軽トラックを置いて、湖まで歩いていってみることにした。
なんか雪が1m以上積もってんのよ。
先が見えぬ中、50mほど「雪国探検隊♪ 雪国探検隊♪」
とひたすらテンションを高めることと
はいはいを効果的に使うことで前進を可能とした。
そこまでいくと崖が出現。
ひよった。
だが、探してみると意外とおりれそうなところがあり、
うまいこと滑って降りる。
どうにか到着。
多少待って薄暗い中支笏湖が姿を現し始める。
感想
「海かーーーーい」以上
帰り道とおってきた道を帰ればいいものを、
ノリとはこわいもので、
らぶ3の「ご新規一名様はいりまーす」をかわきりに、
無垢の雪原を駆け回る。
軽トラまでたどりついたころには、
足の感覚がなくなっていた。
らぶ3「これ凍傷になる」とおどかすので、
もったいないおばけがでるかもしれないが、
自動販売機で生茶HOTを買い、
軽トラにつんであったチェーンのケースにいれて、
生茶の湯at支笏湖をオープンした。
足をあっためた後、俺は急に相撲がしたくなった。
裸足でそのままらぶ3と北海道支笏湖場所をとりおこなった。
結果は裏投げを返され敗北。らぶ3足を氷で負傷。血が出る。
恥骨ちゃんに似た支笏湖に別れをつげ、
一同は洞爺湖温泉を目指すことにした。
山道を抱くようにもみの木が美しい。俺は北海道にいるんだと改めて実感。
途中、かねてから伺いたかった昭和新山に通りかかったので
体は冷えてるがよっていくことにした。
昭和新山は名前のとおり昭和に突然できたお山。
いまでも煙をふいてる活火山。
謎にチャイナの女の子も一緒に。らぶ3が足冷たいってだだこねていたので、おんぶしてつれてってあげた。
洞爺湖温泉では朝九時ということで、
案内所もなく、コンビニなんかできいてみてもわからんとのこと。
旅館をあたってみると、商売敵にもかかわらず、
おとなりさんがやってると教えてくれた。
ということで万世閣という旅館のお風呂で冷えた体を温めることにした。
生茶の湯にも勝るとも劣らない、よき湯でした。
一ヶ月前にらぶ3と漫画を描いたのだが、
そのときの題名が”しゃこたんなんとか”
多分直感でつけたんだろうが、
もちろん北海道には積丹(しゃこたん)という場所がある。
これも何かの縁だというわけで、一路しゃこたんへ。
旅は無計画ほどハプニングがあっておもしろい。
しかしそこは現実、積丹にいくまでに桃鉄でも有名な
スキー場で有名な留寿都を通ることになるわけで、
雪が降るわけで、
荷台がこの旅一番の冷え込みを見せるわけで、
ハラス君がさすがに耐えかねてギブ。
顔面はー30℃の温度にも耐えられるのだが、
その顔面が痛かったらしい。
そういえば電波少年で確かアラスカいったときにも、
松村邦洋が顔を凍傷しかけていたなぁ。
暖をとりとおなかぺっこりなので、留寿都のお食事どころみゆきホタテ定食をたのむ。
みゆきで思案した結果、積丹行きは一応のところ中止。
進路を南にとった。
江川達也の東京大学物語でも有名な函館の夜景。
道南最大の都市でもある函館は個人的にどうしてもいっておきたかった。
その函館を目的地にすえ200km超の移動。
この二日間の移動距離は激しい。
1000km超えだもんね。
比較的広い国道5号線をひた走り、
夜もとっぷりくれたころ函館駅に到着。
空港、路面電車、平均2車線の道路と交通が非常に整備されたきれいな街函館。
ハラス君が明日部活の予定のため帰宅することになっていたので、
函館空港にフライト時間を確認しに行ったあと、
主目的である函館の夜景を見に函館山に登る。
ほどなく管理人の方が山から下りてきて、
「徒歩でなら登れます、2合目までなら10分でいけますよ」
とのこと。
「はい徒歩で登ります。」
俺たちは素直でした。
電灯もまったくなく、真っ暗だが、幸いなことに荷台に懐中電灯があったので、
それを手に山を登っていきました。
俺たちは去年の夏富士山を登頂しました。
あの時と同じように広くて傾斜のゆるい新道よりも、
細くて傾斜の急な旧道を登っていきました。
闇が待ち構えていました。
生粋の東京生まれで常に明かりがあったハラス君は、
その類まれな想像力とあいまって闇が苦手です。
異常な数のカラスの声と漆黒に染まった森、白く照らされた雪道は、
童話ヘンゼルとグレーテルの魔女の森のようでした。
でも俺たち雪国探検隊は迷わず進んでいきました。
道はこんなかんじの圧雪に覆われている。たまにある雪だるまは魔物だとすべて破壊。
二時間ほどして、遠くからみるとまさにUFOのような頂上付近に到着。
あとは階段をのぼっていくだけだ。よっしゃ。
どうやら立ち入り禁止のところから登ってきたらしい。あっぱれ雪国探検隊。
というわけで登頂完了。
夜景を見たいはやる気持ちを抑えつつも、
ラスト20mは目をつぶって進む。
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どどーん! 写真ではわからんかもしれないが、実際もよくわからんかった。
正直登頂したときから吹雪き始め、
俺が目を閉じている間に見えなくなっていったらしい。
最初に登ったハラス君はばっちりのようだった。
策におぼれた。
吹雪は反対側の津軽海峡にうかぶ漁火もまったく見えなくなるほどだった。
その後ここにとどまるか、
強行軍で下るかの意見に分かれたが、
結局雪道をダッシュで歌いながら滑り降りて域の三分の一ほどで帰ってきた。
函館市街に出てシダックスで朝まで歌う。
すげー生命力だ。
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