近所のマッサージ屋2
マッサージ屋の呼び込みが最近新しい技を覚えた。
それは『往復』。
さっきコンビニいってきたんだが、
タバコが切れていたので、ファミマではなくてサンクスまで深夜のお買い物。
うちを出て20mもするとまず目が合う。
今までもいろんなパターンを試してみたんだ。
目が合ってから目をそらす、ガン見する、足元を見る、胸を見る、手を見る、空を見上げる。
だがどのパターンだろうが彼女達は俺に近づき決まってこういう。
「マッサージ30分3000円だけ。安いよ。行こうよ。」
この前20m先から小走りして駆け抜けてみたら、
向こうはすぐに足上げ開始。
一緒に小走りしながらこういう。
「マッサージ30分3000円だけ。安いよ。行こうよ。」
この質問に対しての、
返し文句もいろんなパターンを試してみたんだ。
かきくけこパターン。
「いかないよ」、「いけないよ」。そして「いきないよ」、「いくないよ」、「いこないよ」。
基本全て「いかないよ」と認識されていた。
個人的には「いくないよ」の微妙な意味を推し量ってほしかった。
このパターンに彼女達は「安いよ、行こうよ。」これを繰り返しアピールしてくる。
こっちも何回か「いくないよ」と言うと帰っていく。
こういったほのぼのとしたやりとりに今日ひとつの出来事が起こった。
それは『往復』。
読んで字のごとく、いつもだったら行きにしかからんでこないのに、
そしてそれがよかったのだが、
5分前にあれほど「いくないよ」といったのに、
帰りも呼び込みされた。
まず目が合う。
近づいてくる。
上空を見る。雲がかかってて星が見えないな。
上を向いてあるこうを口ずさむ。
目線をおろす。
近い。そしてもう右横に。
『マッサージ30分3000円だけ。安いよ。行こうよ。』
『マッサージ30分3000円だけ。安いよ。行こうよ。』
「いくないよ」
コンビニいくのにいちいちめんどくさいけど、
なかなかおもしろいから引っ越すまで後半年、楽しむ。
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